▼ 姉が亡くなってしまいましたが相続がどうなるかわかりません
相談者様のお悩み
【会社員 40代女性】
実家で父と同居している姉が事故で亡くなってしまいました。母は既に他界しており、私の兄弟は姉の他に弟の3人兄弟です。
姉は独身で配偶者や子どもがおらず父がまだ存命の為、相続がどうなるのかがよくわかりません。また、相続税についても知識がなくよくわかっておらず、知り合いに税理士もいません。
さらに、仕事が忙しく自分ではなかなか手続きを進めるのが難しい状況です。自分ではどうすればいいのか全くわからないので、どうすればいいのかを教えてほしいです。
財産の状況と所見
《相続財産》
土地・建物・・・約1000万円
預貯金等・・・約5500万円
生命保険・・・約3500万円
《所見》
相続財産は現金が多く、額が大きいため相続税がかかってしまうことが予想されます。
また、誰が相続財産を受け取る相続人になるかがわからない場合、まず最初の一歩は『誰が相続人かを明確にする』ことです。
ここをまずしっかりと確認し、相続手続きを進めていく必要があります。
実際に行った相続手続きサポートの内容
相談者様に話を伺った所、
「生命保険の担当者に相続の相談をしたら、兄弟が相続人になるのではないかと言われたました」
とのことでした。
しかし、確認をした所これは間違っており、相続財産を受け取る相続人は父1人であることがわかりました。
結婚をしている場合は配偶者と子どもが相続人になりますが、結婚をしていない場合は
①親がいる場合は親
②親がいない場合は祖父母、祖父母がいない場合は曾祖母
③親もしくは親より上の世代がいない場合は兄弟姉妹
という流れで考えていきます。
相談者様の場合、①に当てはまるので相続人は父ということになります。
相続人が誰だかわかったことで、しなければならない相続手続きの内容が明確になりました。
ただし、相談者様には仕事があり忙しく、相談者様の父は高齢であり車もなく手続きがままならない状態でした。
そこで、私が代行できる作業については代行を行い、必要な書類については明確なリストを作り、相談者様の負担が最小限で済むように配慮をしていきます。
また、相続税がかかることがヒアリングの結果わかりましたので、税理士と連携しながら作業を進めていきます。
その際も、相談者様の負担が最小限となるように私と税理士とで連絡を取り合い、手続きのサポートを行いました。
相談者様の父の印鑑が必要だったり、手続きについて説明をする必要が生じた時は私が直接訪問を行い、わかりやすくゆっくりと説明をしながら手続きを進めていきました。
相談者様の父は移動手段がなく自分で税理士事務所の訪問などができない状態でしたので、相談者様が自分で全ての手続きを行うことは非常に困難であり、私のサポートが役に立ったと考えています。
相談者様自身に関しても、仕事が忙しく日中に時間が取りにくい方でしたので、仕事を休まずに手続きを進められるというメリットがありました。
私が税理士との間に入り、相談者様と相談者様の父とやりとりを複数回行った結果、相続税の申告書作成が無事完了。
納税に関しては、現金がほとんどだったので納税資金には困らず、スムーズに相続税の納税を終えることができました。
ただし、相続税を申告しただけでは終わりません。
次の相続を見越して対策をしていく必要があります。
今回のケースでは現金が多く、次の相続でも相続税が多くかかってしまうことが予想されます。
相続税の負担をなるべく減らす為には
✔現金を不動産に変えて評価額を落とす
✔贈与を活用して相続財産を減らす
✔保険の非課税枠を活用する
このような対策が有効になっていきますので、その提案を行いました。
こういった対策を行うことで、次の相続が発生しても安心して手続きを進めることができます。
相談結果
元々、どうすればいいのかわからないという状況だったのを明確にすることができました。
今回のように、親が亡くなったという典型的なケースではない場合は、状況が複雑になりがちです。
自分だけの知識では、どうすることもできないでしょう。
また、相続人である父も車がなく高齢なので、手続きを進めるのが困難な状態でした。
そうなってくると、相談者様がメインで動く必要が出てくるのですが、相談者様には仕事があり日中に手続きをする時間が取れません。
自分だけで相続手続きをしようとすると、その負担はかなり大きなものとなったはずです。
しかし、私に依頼をすることで手続きの負担を大幅に減らし、仕事を休むことなく手続きを終えることができました。
具体的には、
✔相続に詳しい税理士への依頼
✔税理士とのやり取りの代理・サポート
✔相談者様の父への訪問(4〜5回程度)
✔相談者様の父が行うべき手続き代行・サポート
✔次の相続を考えた対策の立案・実行サポート
以上のサポートを行ったのですが、かなりの時間と労力の節約に繋がったと思います。
コメント
親が亡くなって、子どもが相続をするという典型的なケースではない場合、
『誰が相続財産を受け取る相続人なのか』
を特定するのは難しいです。
これには細かいルールがあるのですが、相続の専門家でない限りわからないかと思います。
今回のように、誰が相続人になるのかを勘違いしてしまっていたということも十分に起こりえます。
相続財産を受け取る相続人が誰だかわからない場合は、それが誰かを明確にすることがスタートとなります。
今回の場合は親が存命の間に子どもが亡くなってしまうというケースでしたが、他にも
・子どもがいないケース
・再婚で前妻との間に子どもいる場合
などは相続人が誰だかわからなくなってしまうことが多くあります。
相続人が誰だかわからないと途方に暮れてしまい時間ばかりが経ってしまい、適切に手続きを進められない場合があるので注意が必要です。
そういったことがないように、少しでもわからないことがあれば私のような専門家を活用して頂ければと思います。